審査結果発表

第2回やなせたかし文化賞

賞金:50万円副賞:メダル
ヨシタケシンスケ 絵本作家 イラストレーター

プロフィール

1973年、神奈川県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。日常のさりげないひとコマを独特の角度で切り取ったスケッチ集や、児童書の挿絵、装画、イラストエッセイなど多岐にわたり作品を発表。これまでにない切り口と発想で生み出す絵本は、読者を魅了しつづけている。絵本デビュー作『りんごかもしれない』で第6回MOE絵本屋さん大賞第1位、第61回産経児童出版文化賞美術賞、第8回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を、『もうぬげない』でボローニャ・ラガッツィ賞特別賞を受賞。『つまんない つまんない』で2019年ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞に選出。近著に(『にげてさがして』『あんなに あんなに』)などがある。2022年4⽉より展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」が全国を巡回予定。

著書

絵本

  • 『りんごかもしれない』 (ブロンズ新社、2013年)
  • 『ぼくのニセモノをつくるには』 (ブロンズ新社、2014年)
  • 『りゆうがあります』 (PHP研究所、2015年)
  • 『ふまんがあります』 (PHP研究所、2015年)
  • 『もうぬげない』 (ブロンズ新社、2015年)
  • 『このあと どうしちゃおう』 (ブロンズ新社、2016年)
  • 『なつみはなんにでもなれる』 (PHP研究所、2016年)
  • 『つまんない つまんない』 (白泉社、2017年)
  • 『あるかしら書店』 (ポプラ社、2017年)
  • 『こねてのばして』 (ブロンズ新社、2017年)
  • 『おしっこちょっぴりもれたろう』 (PHP研究所、2018年)
  • 『みえるとか みえないとか』 (作・ヨシタケシンスケ、相談・伊藤亜紗、アリス館、2018年)
  • 『それしか ないわけ ないでしょう』 (白泉社、2018年)
  • 『ころべばいいのに』 (ブロンズ新社、2019年)
  • 『わたしのわごむはわたさない』 (PHP研究所、2019年)
  • 『なんだろう なんだろう』 (光村図書出版、2019年)
  • 『あつかったら ぬげばいい』 (白泉社、2020年)
  • 『ねぐせのしくみ』 (ブロンズ新社、2020年)
  • 『もしものせかい』 (赤ちゃんとママ社、2020年)
  • 『あきらがあけてあげるから』 (PHP研究所、2021年)
  • 『にげてさがして』 (赤ちゃんとママ社、2021年)
  • 『あんなに あんなに』 (ポプラ社、2021年)

スケッチ集

  • 『しかもフタが無い』 (PARCO出版、2003年)
  • 『そのうちプラン』 (遊タイム出版、2011年)
  • 『デリカシー体操』 (グラフィック社、2016年)

イラストエッセイ

  • 『結局できずじまい』 (講談社、2013年)
  • 『せまいぞドキドキ』 (講談社、2013年)
  • 『あるかしら書店』 (ポプラ社、2017年)
  • 『ヨチヨチ父』 (赤ちゃんとママ社、2017年)
  • 『思わず考えちゃう』 (新潮社、2019年)
  • 『欲がでました』 (新潮社、2020年)

書籍

  • 『ものは言いよう』 (白泉社、2019年)
  • ほか

その他

  • 2020年3月初演 人形劇団プーク「りんごかもしれない」 原作・美術デザインを担当

受賞歴

  • 2013年 『りんごかもしれない』(ブロンズ新社、2013年)
    第6回MOE絵本屋さん大賞第1位
  • 2014年 『りんごかもしれない』(ブロンズ新社、2013年) 
    第61回産経児童出版文化賞「美術賞」
  • 2014年 『ぼくのニセモノをつくるには』(ブロンズ新社、2014年)
    第7回MOE絵本屋さん大賞第9位
  • 2015年 『ぼくのニセモノをつくるには』(ブロンズ新社、2014年) 
    第2回長野県絵本大賞「CONTEMPORARY部門」
  • 2015年 『りゆうがあります』(PHP研究所、2015年)
    第8回MOE絵本屋さん大賞第1位
  • 2015年 第8回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞
  • 2016年 『もうぬげない』(ブロンズ新社、2015年)
    第9回MOE絵本屋さん大賞第1位、
  • 2016年 『もうぬげない』(ブロンズ新社、2015年)
    第26回けんぶち絵本の里大賞「大賞」
  • 2016年 『このあと どうしちゃおう』(ブロンズ新社、2016年)
    第9回MOE絵本屋さん大賞第2位 第51回新風賞
  • 2017年 『もうぬげない』(ブロンズ新社、2015年)
    ボローニャ・ラガッツィ賞特別賞
  • 2017年 『なつみはなんにでもなれる』(PHP研究所、2016年)
    第10回MOE絵本屋さん大賞第1位
  • 2017年 『つまんない つまんない』(白泉社、2017年)
    第10回MOE絵本屋さん大賞第3位 
  • 2018年 『おしっこちょっぴりもれたろう』(PHP研究所、2018年)
    第11回MOE絵本屋さん大賞第1位
  • 2018年 『みえるとか みえないとか』(アリス館、2018年)
    第11回MOE絵本屋さん大賞第2位
  • 2019年 『おしっこちょっぴりもれたろう』(PHP研究所、2018年)
    第29回けんぶち絵本の里大賞「大賞」
  • 2019年 『みえるとか みえないとか』(アリス館、2018年)
    第29回けんぶち絵本の里大賞「びばからす賞」
  • 2019年 『つまんない つまんない』(白泉社、2017年)
    ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞
  • 2019年 『ころべばいいのに』(ブロンズ新社、2019年)
    第12回MOE絵本屋さん大賞第2位
  • 2019年 『それしか ないわけ ないでしょう』(白泉社、2018年)
    第12回MOE絵本屋さん大賞第4位
  • 2020年 『あつかったらぬげばいい』(白泉社、2020年)
    第13回MOE絵本屋さん大賞第1位
  • 2020年 『ねぐせのしくみ』(ブロンズ新社、2020年)
    第13回MOE絵本屋さん大賞第7位
  • 2020年 『わたしのわごむはわたさない』(PHP研究所、2019年)
    第13回MOE絵本屋さん大賞第8位
  • 2020年 『もしものせかい』(赤ちゃんとママ社、2020年)
    第13回MOE絵本屋さん大賞第10位
  • 2021年 『あきらがあけてあげるから』(PHP研究所、2021年)
    第5回未来屋えほん大賞第3位

受賞コメント

  • ヨシタケシンスケ
    この度は素晴らしい賞をいただき、本当にありがとうございます。 私は子どもの頃、人見知りで甘えん坊で心配性で怖がりでした。 今、大人になって、子どもの頃に知りたかったこと、大人に教えてほしかったことを、当時の自分と、当時の自分のようなお子さんに向けて、絵本を描いています。やなせたかし先生がそうであったように、私も「子どものために大人ができること」の選択肢を、ひとつずつ、増やしていけたらと思います。

選定委員 選評コメント

  • 里中満智子
    子供に読ませたいからと言って、読者を子供扱いしては子供に失礼。ヨシタケ氏の作品は子供も大人も同じ人間として捉えていて、「考える」きっかけを生んでくれる。「考えるくせ」を身につけることは子供にとって必要。大人も考えさせられる。
  • 内川雅彦
    問いかけるような文章は子どもに考え、想像することの楽しさ、大切さを教えてくれます。シンプルでくすりとさせられる絵とともに描く世界はかなり深いように思います。正義、友だち、ゆるすなどをテーマにした「なんだろう なんだろう」はコロナ禍の今こそ、大人も含めて読んで考えてもらうべき作品ではないでしょうか。
  • 早川史郎
    作品のタイトルから受けるイメージを大きく飛び越えるような広がりが、なんとも愉快だ‼自らの幼児体験と重ね合わされたような鋭くて優しいこども観察から生み出されてきたものなのだろうか。おしっこを漏らすほどあそびに熱中したこと、楽しい夢の中で大活躍して乱れた髪……こんな発想がたまらない!
  • 牧野鈴子
    子供のふつうの日常を描いているのに、読んでいるうちに何かに気付かされ腑に落ちる‥それは哲学的でもある。大人は子供だった頃を思い出し、子供は自分のこととして共感できるでしょう。今の時代を代表する絵本作家としてずっと残る人だと思います。
  • 山根青鬼
    子どもは勿論、大人でも楽しめる内容で、絵本なのに絵本らしくない絵本の世界を越えた不思議な作品が多い。漫画を読んでいる様な笑いを誘う。