やなせたかし
文化賞概要

第3回やなせたかし文化賞

やなせたかし文化賞

子どものための漫画、絵本、作詞作曲等の分野に属する優れた作品制作や活動を行い、その育成や普及を通じて振興に功績顕著なものや、将来一層の活躍が期待される個人または団体に対してやなせたかし文化賞を授与し、顕彰・奨励することで、子どものための芸術文化の向上と振興に資することを目的とします。

文化賞概要

正賞
賞金
大賞100万円
やなせたかし文化賞50万円
副賞
メダル

賞発表

2025.2.6

やなせたかし氏の106回目の誕生日に文化賞の受賞者を発表いたします。

選定委員紹介

  • 選定委員長

    里中 満智子さとなか まちこ

    マンガ家

    大阪府出身。高校在学時に「ピアの肖像」で第1回講談社新人漫画賞受賞。プロとして活動に入る。1974年『あした輝く』『姫がいく!』の両作品で講談社出版文化賞受賞。1982年『狩人の星座』で講談社漫画賞受賞。53年に渡り500タイトル近くの作品を描く。主な作品に『アリエスの乙女たち』『あかね雲』『海のオーロラ』『あすなろ坂』『狩人の星座』『スポットライト』『愛人たち』『北回帰線』など。歴史を扱った作品も多く『女帝の手記』『長屋王残照記』『アトンの娘』『ギリシア神話』『古事記』など多数。持統天皇を主人公とした『天上の虹』は32年をかけて2015年3月に完結した。2006年に全作品及び文化活動に対し文部科学大臣賞受賞。2010年文化庁長官表彰受賞。2013年度『マンガ古典文学/古事記』古事記出版大賞太安万侶賞受賞。2014年外務大臣表彰受賞。公益社団法人日本漫画家協会常務理事、一般社団法人マンガジャパン代表、大阪芸術大学キャラクター造形学科学科長などを務める。
  • 内川 雅彦うちかわ まさひこ

    高知新聞社 編集局 学芸部

    1988年高知新聞社入社。高知新聞連載のやなせたかしのエッセイを4年間担当する。学芸部長、編集委員 学芸分野担当、論説委員や読者サポート部長を歴任。
  • 梯 久美子かけはし くみこ

    ノンフィクション作家

    熊本県出身。北海道大学文学部卒業後、やなせたかしが編集長を務めた雑誌『詩とメルヘン』(サンリオ)の編集者となる。のちにノンフィクション作家となり、『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』(新潮文庫)で第37回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。同書は米・英・仏など世界8か国で翻訳出版されている。戦争体験者に取材した三部作『昭和二十年夏、僕は兵士だった』『昭和二十年夏、女たちの戦争』『昭和二十年夏、子供たちが見た戦争』(以上、角川文庫)、『百年の手紙 日本人が遺したことば』(岩波新書)、『勇気の花がひらくとき やなせたかしとアンパンマンの物語』(フレーベル館)など著書多数。『狂うひと 「死の棘」の妻・島尾ミホ』(新潮社)で第68回読売文学賞(評論・伝記賞)、第67回芸術選奨文部科学大臣賞、第39回講談社ノンフィクション賞受賞。最新刊は『この父ありて 娘たちの歳月』(文藝春秋)。
  • 黒井 健くろい けん

    絵本画家・イラストレーター

    1947年、新潟県新潟市生まれ。新潟大学教育学部美術科卒業。日本児童出版美術家連盟会員。出版社の絵本編集部を経て、フリーのイラストレーターとして独立。絵本・童話のイラストの仕事を中心に活躍する。1976年に初めての絵本『あめってあめ』(矢崎節夫・作)を出版。 代表作に『ごんぎつね』、『手ぶくろを買いに』(新美南吉/作)、『猫の事務所』『水仙月の四日』(宮沢 賢治/作)、「ころわん」シリーズ(間所ひさこ/作)など300冊以上の児童文学や絵本の挿絵を手掛ける。1983年サンリオ美術賞受賞。2023年日本児童文芸家協会児童文化功労賞受賞。2003年、山梨県の清里に「黒井健絵本ハウス」を設立。2010年より、新潟市立中央図書館こどもとしょかん名誉館長に就任。
  • 田島 真紀たしま まき

    認定NPO法人高知こどもの図書館館長

    高知県香美市土佐山田町出身。1983年から10年間香北町立大宮小学校教諭。1999年からNPO高知こどもの図書館の理事。趣味は旅行、ダイヴィングだが飽きっぽく長続きしない。夢は素敵な庭づくりと「高知のこどもは本が好き」が当たり前になること。
  • 立原 えりかたちはら えりか

    童話作家

    東京都出身。幼いころにアンデルセン作品と出あい、童話作家を志す。1959年にデビュー作の童話集『人魚のくつ』(思潮社)で児童文学者協会新人賞受賞。1961年『でかでか人とちびちび人』(講談社)で講談社児童文学新人賞受賞。以来、繊細で美しいファンタジーの世界を発表しつづけている。主な作品に『木馬がのった白い船』(角川文庫、講談社文庫)、『まどろみの夢から夢へ』(近代文芸社)、『アンデルセンへの旅』(アートデイズ)、『立原えりか自選26の花』(愛育社)など多数。
  • 早川 史郎はやかわ しろう

    作曲家

    (一社)日本童謡協会会長。(一社)日本音楽著作権協会正会員。(公財)幼少年教育研究所客員。全国大学音楽教育学会会員。東洋英和女学院大学名誉教授。武蔵野音楽大学・同大学院音楽研究科修了。作曲・指揮をパウル・カドウ、ドイツ歌曲をカール・ヴォルフラムに師事。日本の現代子どもの歌、保育の歌の研究と作曲に力を注ぎ、1951年「現代こどもの歌1,000曲シリーズ」全10巻の編曲・編纂で、第7回日本童謡賞を受賞。1992年からNHK教育TV「ワンツーどん」の音楽監督をつとめながら「しろうおじさん」として出演した。テレビ朝日系列24社・(一社)日本童謡協会主催 寬仁親王牌「童謡こどもの歌コンクール」グランプリ大会 審査委員長。(一社)日本童謡協会 日本童謡賞及び童謡文化賞 審査委員。主な童謡作品「そらでえんそくしてみたい」 悠木一政作詩「おやすみなさい」宮田滋子作詩「カンガルーのポケット」武鹿悦子作詩「あのこちゃん」やなせたかし作詩「おばあちゃんの話」こわせ・たまみ作詩「夕やけ」西川侑理賀作詩(第16回三木露風賞日本童謡まつり実行委員会賞作品)
  • 牧野 鈴子まきの すずこ

    イラストレーター

    熊本県出身。イラストレーターとして仕事を始め、1976年に高木護の詩「どんな?」挿絵で雑誌『詩とメルヘン』(サンリオ)デビュー(8月号)。これを機に絵本、童話、詩集などを、主な活動の分野としていった。1979年第5回サンリオ美術賞受賞。1981年に画集『スポンタネット 大理石の肖像』(サンリオ)刊行。1983年『森のクリスマスツリー』(文研出版)で、ボローニャ国際児童図書展エルバ賞推奨。1984年『おはいんなさい えりまきに』(金の星社)でサンケイ児童出版文化賞受賞。1989(平成元)年画集『ピヴォット』(サンリオ)刊行。2012年、「メルヘンを彩る幻想世界~牧野鈴子のまなざし~」展開催(軽井沢絵本の森美術館)。2013年『お姫さまお菓子物語』(今田美奈子・文、朝日学生新聞社)刊行。
  • 山根 青鬼やまね あおおに

    漫画家

    1935年東京都生まれ。1949年北日本少年新聞に「北日坊や」を連載してデビュー。1950年田河水泡氏からペンネームを戴き門下生となる。1979年日本漫画家協会優秀賞受賞。1988年~読売国際漫画大賞優秀賞他8回受賞。1989年田河水泡氏から「のらくろ」執筆権継承。1997年・2000年、黒潮漫画大賞2回。2000年オホーツク国際MAN画大賞。2001年「探偵少年カゲマン」アニメ化。2009年富山県新川地域発展賞奨励賞受賞。2009年中国長春「吉林動漫学院」客員教授。2010年日本漫画家協会特別賞受賞。2012年富山市「高志の国文学館」に永久展示。代表作「名たんていカゲマン」他。日本漫画家協会理事。山根青鬼一門会代表。