審査結果発表

第3回やなせたかし文化賞

賞金:50万円副賞:メダル
ホワイトハンドコーラスNIPPON インクルーシブ合唱団

プロフィール

「舞台から未来を創る」Social Inclusion
ホワイトハンドコーラスNIPPONは、ろう者、難聴、全盲、弱視、車いすユーザーなど、多様なメンバーを含むすべての子どもに開かれたインクルーシブな合唱団。障がいの有無に関わらず、また経済的な状況に関わらず、誰もが無料で参加し、学ぶことができる。手話の表現で歌う(手歌)サイン隊と、声で歌う声隊がともに奏でる音楽は、可能性に溢れた未来世代の芸術創造。2024年2月にはZERO PROJECTの招聘を受けオーストリア国会議事堂、国連ウィーン事務局で特別公演を行った。

出版物

  • 文部科学省選定作品 【DVD】映画「ホワイトハンドコーラスNIPPON Freude!よろこびのうた」

受賞歴

  • 2019年11月 ローマ法王来日に合わせ演奏 メダル授与
  • 2021年2月 「京都はぐくみ憲章推奨団体」としてはぐくみアクション賞
  • 2022年10月 SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞芸術賞受賞 田頭真理子さん
  • 2023年 KIDS DESIGN賞「子どもの創造性と未来を拓くデザイン」部門受賞
  • 2024年 Zero Project Award

受賞コメント

  • ホワイトハンドコーラスNIPPON
    だれよりも平和を愛し勇気と愛を子どもたちに語りかけた、やなせたかしさんにちなんだ文化賞の受賞を、心から光栄に思います。ホワイトハンドコーラスNIPPONでは、どんな苦境もワクワクに変える音楽の新しい形を目指して活動しています。多様な子どもたちが互いの得意なことを分け合う喜びと、「想像力」を大切に平和の文化創造を続けていきます。共に音楽が奏でられる限り希望は生まれると信じて。

    ホワイトハンドコーラスNIPPON芸術監督
    コロンえりか

選定委員 選評コメント

  • 里中 満智子(マンガ家)
    体を使って音を伝えるー
    音を音そのままでなく、音の持つ意味を表現する伝え方に心をうたれる。
  • 内川 雅彦(高知新聞社 編集局 学芸部)
    表現することを楽しみながら歌っている子どもたちの表情と、見守る保護者の笑顔に感銘を受けた。
  • 梯 久美子(ノンフィクション作家)
    耳の聴こえない人にも音楽を楽しむことができるし、表現者にもなれるということを教えられる。ステージのすばらしさはもちろん、それを作りあげる過程で歌詞の解釈をさまざまに考えたり、鳥の表現のアイデアを出し合ったり。障がいのある人もない人も共に音楽を創り上げる姿が胸を打つ。
  • 黒井 健(絵本画家・イラストレーター)
    様々なハンディを持った子どもたちに音楽を伝えるために練習を重ね、困難を乗り越えながらコンサートに至るプロセスが素晴らしい。障がい者の表現力を新しく喚起して音楽教育を通じて心の解放を実践している。
  • 牧野 鈴子(イラストレーター)
    目の見えない子も見える子も耳の聞こえない子も聞こえる子も体や心に問題を抱えている子もそうでない子も小さい子も大きい子も皆一緒に音楽(歌)を通じて楽しんでがんばって皆生き生きとしている。