審査結果発表

第3回やなせたかし文化賞

賞金:100万円副賞:メダル
リト@葉っぱ切り絵 葉っぱ切り絵アーティスト

プロフィール

1986年生まれ。神奈川県出身。自身のADHDによる偏った集中力やこだわりを前向きに生かすために、2020 年より独学で制作をスタート。SNSに毎日のように投稿する葉っぱ切り絵が注目を集め、国内に留まらず、世界各国のメディアでも驚きをもって続々と取り上げられる。著書に、作品集『いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界』『葉っぱ切り絵いきものずかん』、写真絵本『まねっこカメレオン』(いずれも講談社)などがある。全国各地にて展覧会を開催するほか、2024年、個人美術館「LITO LEAF ART MUSEUM FUKUSHIMA」がオープン。

著書

  • 『葉っぱ切り絵コレクション いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界』 (講談社、2021年)
  • 『葉っぱ切り絵メッセージカードBOOK 離れていても伝えたい』 (講談社、2021年)
  • 『葉っぱ切り絵絵本 素敵な空が見えるよ、明日もきっと 小さな優しい森の仲間たち』 (講談社、2022年)
  • 『葉っぱ切り絵バースデーカード&12星座カードBOOK 覚えているよ、君の大切な記念日』 (講談社、2023年)
  • 『まねっこカメレオン』 (講談社、2023年)
  • 『葉っぱ切り絵カレンダー2024 小さな優しい森の春夏秋冬』 (講談社、2023年)
  • 『葉っぱ切り絵いきものずかん』 (講談社、2024年)
  • 『葉っぱ切り絵カレンダー2025 小さなちいさな優しい世界の12ヶ月』 (講談社、2024年)

ウェブサイト

受賞コメント

  • リト@葉っぱ切り絵
    このたび、「やなせたかし文化賞」大賞という素晴らしい賞をいただき、本当にありがとうございます!
    子供の頃から親しんできたアンパンマンの世界がどれほど偉大で多くの人に愛されてきたのか、作品を生み出す側の立場になって改めて実感しています。
    長い年月をかけてその世界を作り続けられたやなせたかし先生の背中にほんの少しでも近づけたような、そんな嬉しい気持ちでいっぱいです。
    葉っぱ切り絵を始めてまだ5年ほどの私ですが、この小さな世界をもっともっと大きく広げられるように、そして多くの方に楽しんでいただけるように、今後もこの賞を励みに精一杯頑張ります!

選定委員 選評コメント

  • 里中満智子(マンガ家)
    子供も大人も新しい発見に出会う素晴らしい世界だ。
    「視野を広げる」とはよく言われるがこれは、「視野を深める」仕掛けだと思う。
  • 内川 雅彦(高知新聞社 編集局 学芸部)
    やなせたかし先生の「喜ばせごっこ」という言葉を思わせる愉快な作品。くすっと笑える作品のタイトルや物語にはユーモアとサービス精神を感じる。緻密な切り抜き技術は見事。それぞれの作品の背景の空と雲、樹木などの風景、撮影した時間によって変わる明るさなどを作品に生かしている。自然も取り込んだ表現に心引かれた。
  • 梯 久美子(ノンフィクション作家)
    物語があふれだし、音楽が聞こえてくるような楽しさがある。初めて見たときもオリジナリティと精妙さに驚いたが、その後も表現技法が進化し続け、発想も広がって、誰にもまねのできない域に達している。
  • 黒井 健(絵本画家・イラストレーター)
    類まれな集中力を発揮して、葉っぱという限られた画面の中で見事な造形を制作し続けている。作品には常にストーリーがありほのぼのと優しい。またその精密さは制作のたびにグレードアップし続けている。
  • 立原えりか(童話作家)
    葉っぱに穴をあけてアートにする凄さ、この世にはない生き物を作れと命じられた?
    次々に不思議な生き物を作る力は、おおらかな神からもらった不思議な手。
    リトさんの手、見てみたい。
  • 牧野 鈴子(イラストレーター)
    ご自身のADHDの特性を生かして作り上げた葉っぱアートの細かい表現に驚かされる。子供たちが外に出て自然の中で葉っぱを見付けて作ってみようと思ってくれるといいな。
  • 山根 青鬼(漫画家)
    一枚の木の葉っぱからこんなに素晴らしいストーリーが描ける、、いや切り絵が出来るとは驚いた。益々、頑張れとハッパを掛けてあげたい。